ドクターコラム
首のたるみはどう治す?
~フェイスリフト・ネックリフト、ペリカン手術の選び方~
2026.08.19
フェイスリフト
大阪難波のMIYAフェイスクリニック院長の宮里です。
年齢とともに、「顔よりも首に年齢を感じる」、「二重あごのように見える」、「首の皮膚が余ってきた」
「顎と首の境目がなくなってきた」といった変化を気にされる方は少なくありません。
首のたるみには、HIFUなどの切らない治療から、脂肪吸引、フェイスリフト・ネックリフト、
ペリカン手術まで、さまざまな治療があります。
しかし、首がたるんで見える原因は一つではありません。
今回は、首のたるみがなぜ起こるのか、そしてどのように治療を選ぶのかについて解説します。
首がたるんで見える原因
首から顎下のラインが崩れる原因には、主に次のようなものがあります。
・皮膚の弾力低下や余り
・顎下の脂肪
・頬からフェイスラインにかけての組織の下垂
・広頚筋(こうけいきん)のゆるみ
・顎や下顎骨などの骨格
実際には、これらが一つだけではなく、複数重なっていることも少なくありません。
そのため、「二重あごだから脂肪を取る」「首がたるんだから皮膚を引っ張る」だけでは、
十分な改善につながらないことがあります。
脂肪が原因なら、脂肪への治療
顎下に脂肪が多いことで首との境界がぼやけている場合には、
脂肪を減らす治療が適していることがあります。
ただし、皮膚の余りが強い方では注意が必要です。
脂肪を減らしても余った皮膚はなくならないため、
場合によっては、かえってたるみが目立つこともあります。
特に年齢とともに皮膚の弾力が低下している場合には、
脂肪だけでなく皮膚やその下の組織まで評価することが大切です。
顔から首までたるんでいる場合は「フェイスリフト・ネックリフト」
顔と首は別々に老化するわけではありません。
頬が下がることでフェイスラインが崩れ、
その延長として顎下から首にかけてもたるんで見えることがあります。
このような場合には、首だけを治療するよりも、フェイスリフトとネックリフトによって、
頬・フェイスライン・顎下・首までを一つの範囲として考えたほうが自然なことがあります。
当院のフルフェイスリフト(トータルリフト)では、上はこめかみ付近から、
下はネックリフトまでを治療範囲として考えています。
単に頬だけを引き上げるのではなく、顔全体のバランスを見ながら
フェイスラインから首まで整えることを大切にしています。
顎下から直接アプローチする「ペリカン手術」
首のたるみの状態によっては、いわゆるペリカン手術が適していることがあります。
ペリカン手術では顎下を切開し、顎下から首にかけて直接アプローチします。
特に、広頚筋のゆるみなどによって首の中央部分がたるみ、
顎下から首にかけてのラインが崩れている場合には、
耳の周囲から行うフェイスリフト・ネックリフトとは異なる方向から治療することができます。
また、患者様の状態によっては、フェイスリフト・ネックリフトと
ペリカン手術を組み合わせることもあります。
もちろん、首がたるんでいる方すべてにペリカン手術が必要というわけではありません。
HIFUなどの切らない治療で改善できる場合も
たるみが軽度で、皮膚の余りがそれほど強くない場合には、
HIFUや高周波などの切らない治療を選択することもできます。
一方で、すでに皮膚が大きく余っている場合に、切らない治療だけで
外科手術と同程度の変化を求めることには限界があります。
どちらが優れた治療ということではなく、
たるみの程度と希望する変化に合った治療を選ぶことが重要です。
「首のたるみ」という名前だけで治療を決めない
同じように見える首のたるみでも、その原因は患者様によって異なります。
脂肪が主体なら脂肪への治療。
顔から首までの下垂が主体ならフェイスリフト・ネックリフト。
顎下から首の中央部分へのアプローチが必要ならペリカン手術。
そして、複数の原因があれば、それぞれを組み合わせて考える必要があります。
私は、「この手術ができるから、この手術をする」のではなく、
「何が原因なのか」を見極めて必要な治療を選ぶことが大切だと考えています。
首のたるみが気になり始めたら、まずは「どの手術を受けるか」ではなく、
なぜ首がたるんで見えているのかを知ることから始めてみてください。
