ドクターコラム
フェイスリフト手術後のフェイスバンド(圧迫固定)は本当に必要?
2026.07.23
フェイスリフト
大阪難波のMIYAフェイスクリニックの宮里です。
フェイスリフト手術を検討されている患者様から、「術後のフェイスバンドは必要でか?」、
「他院では『着けなくても大丈夫』と言われました。」というご質問をいただくことがあります。
実際、クリニックによって術後の管理方法はさまざまで、
フェイスバンドの装着を勧める施設もあれば、不要としている施設もあります。
では、本当にフェイスバンドは必要なのでしょうか。
今回は、当院が術後のフェイスバンド装着をお願いしている理由についてお話しします。
フェイスバンドは「治療」ではなく、「術後管理」の一つです
まず最初にお伝えしたいのは、フェイスバンドを着けること自体が
手術の結果を決めるわけではありません。
フェイスリフトの仕上がりを左右する最も重要な要素は、
・適切な手術適応
・丁寧な剥離操作
・確実な止血
・無理のない組織の固定
です。
つまり、フェイスバンドだけで手術結果が良くなるわけではありません。
しかし、それでも当院では術後管理の一つとしてフェイスバンドの装着をお願いしています。
それは、「少しでも良い経過をたどっていただきたい」という考えからです。
当院がフェイスバンドをお願いする理由
剥離した組織を安定させるため
フェイスリフトでは、皮膚やSMASを適切な範囲で剥離します。
術後は、皮膚とその下の組織が再び自然に癒着していく過程をたどります。
フェイスバンドによる適度な圧迫は、組織を安定した状態で保ち、
不要なズレを防ぐ助けになると考えています。
もちろん、フェイスバンドだけで組織が固定されるわけではありません。
しかし、術後の安静を補助する役割は十分に期待できます。
術後出血を予防し、腫れやむくみを軽減するため
術後は炎症に伴って腫れやむくみが起こります。
適度な圧迫によって、術後出血による血腫形成を予防し、
組織液やリンパ液の貯留を抑え、腫れやむくみの軽減が可能性です。
実際に患者様からも、「フェイスバンドを着けている方が安心する。」、
「外すと顔が重たく感じる。」という声をいただくことは少なくありません。
無意識に顔を触ってしまうことを防ぐため
術後は寝返りを打ったり、頬杖をついたり、無意識に耳や頬を触ってしまうことがあります。
フェイスバンドは、こうした何気ない動作から創部を守る役割も果たします。
安心して術後を過ごしていただくため
フェイスリフトは決して小さな手術ではありません。
術後は「これで大丈夫かな」と不安になる患者様も多くいらっしゃいます。
フェイスバンドには、創部を保護するだけでなく、
「守られている」という安心感を与える意味もあると考えています。
一方で、強く締めすぎることは良くありません。
フェイスバンドは強ければ良いというものではありません。
過度な圧迫は、
・痛み
・不快感
・皮膚への負担
につながる可能性があります。
当院では、「適度な圧迫」を大切にしています。
当院のフェイスバンド装着期間
当院では、術後7日間は終日装着を基本としています。
その後は、日中は不要とし、術後約1か月までは、
ご帰宅後や就寝時を中心に装着していただいています。
患者様の負担をできるだけ少なくしながら、
術後管理として無理なく続けられる方法を採用しています。
「必要か、不要か」ではなく、「なぜ行うのか」が大切です。
医学には、「これだけが絶対に正しい」という答えがないことも少なくありません。
フェイスバンドもその一つです。
装着しなくてもいいと言われる先生方もいらっしゃいますし、
その考え方を否定するものではありません。
一方で、私自身は、術後の組織の安定や腫れの軽減、
そして患者様に安心して回復期間を過ごしていただくために、
フェイスバンドには十分な意義があると考えています。
だからこそ当院では、術後のフェイスバンド装着をお願いしています。
手術だけではなく、術後まで責任を持つことが大切
フェイスリフトは、手術が終わった瞬間に完成する治療ではありません。
傷が落ち着き、腫れが引き、組織が安定していくまでには時間がかかります。
その大切な期間をどのように過ごすかも、満足度につながる重要な要素です。
MIYAフェイスクリニックでは、「手術をすること」だけでなく、
「術後を安心して過ごしていただくこと」も治療の一部と考えています。
患者様が10年後にも、「この手術を受けて良かった」と思っていただけるよう、
術後管理にも妥協せず取り組んでいます。
