大阪難波で顔・フェイスライン専門の
形成外科専門医による
美容整形外科・美容皮膚科・形成外科

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ドクターコラム

形成外科専門医が考える糸リフト

2025.07.19

シワ治療

大阪難波のMIYAフェイスクリニック院長の宮里です。
糸リフトは、顔のたるみをリフトアップする治療の一つで、ダウンタイムが少ないプチ整形治療として人気があります。糸リフトに使用する糸の種類には、溶ける糸、溶けない糸、または、リフトアップ効果を高めるトゲ(コグ)がある糸、トゲ(コグ)がない糸などで大きく分類されます。
今回は、最も人気が高く効果が出やすい、トゲ(コグ)付きの溶ける糸を用いた糸リフトに関して述べていきたいと思います。

1)糸リフトとは

皮膚の下にトゲ(コグ)のついた溶ける糸を挿入し、筋膜表面や脂肪に引っ掛けることでたるみを引っ張り上げる施術です。
フェイスリフト(切開リフト)のような、たるんだ組織を切除する大掛かりな手術ではなく、たるんだ組織をずらして移動させてリフトアップする手軽さが人気のプチ整形治療です。
よって、糸リフトの効果はフェイスリフト(切開リフト)には及ばないため、自分にあった治療を検討する上で、人気と話題性のみに決して惑わされることがないよう、糸リフトがどのような治療なのか、メリットだけでなくデメリットも含めてしっかりと理解することが必要です。


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2)糸リフトの効果(メリット)

皮膚のたるみ症状の改善

糸リフトの最大の効果で、多くの人が施術直後より実感できます。

肌のハリ、ツヤ、弾力の向上

糸リフトの糸が体内に分解吸収されると、同時にコラーゲン生成が生じます。このことにより肌にハリや弾力が生じ、肌を若々しい状態に導きます。しかし、その効果は、施術直後ではなく、術後数ヶ月以降の遅延効果としてみられます。

フェイスラインの引き締め

糸が分解吸収されると同時に、線状の糸に沿って生成したコラーゲンの収縮の作用によりフェイスラインの引き締め効果が生じます。しかしながら、施術直後のようなわかりやすいリフトアップ効果ではなく、写真の比較などで振り返った時に実感できるようなマイルドな変化となることが多いです。

 

3)糸リフトによる失敗例(デメリット)

ひきつった顔、不自然に感じる顔

糸リフトは、たるんだ組織をずらして引き上げる治療です。解剖学的には、たるみ構造まで変えることはできず、単純にたるんだ組織の一部が強く引き上げられることになるため、肌にひきつれが生じ、かえって不自然なバランスになることがあります。

肌の表面に凹凸が生じる

糸リフト後に肌の表面に凹凸が生じることがあります。
原因は、糸を挿入する際の深さが浅すぎることや、挿入した複数の糸による相互作用で、かえって皮下組織がひきつれて皮膚表面に凹凸が生じてしまうことなどが考えられます。基本的には術後1~2カ月くらいまでに自然には解消されることが多いのですが、重度の場合は症状が残ることも考えられます。その場合の修正治療は難易度が高くなるため、経験豊富な医師でないと対応が困難となります。

糸が肌に透けて見える、触れる

肌の表面に糸が透けてみえる、糸リフトのトゲ(コグ)の突起が触れて分かることがあります。原因は、糸リフトを入れる層が浅すぎる場合や、皮膚がもともと薄い場合などが考えられます。

皮下に挿入した糸を抜去することは困難

万一、術後感染などで糸の抜去が必要な場合、糸が溶ける素材であることや、糸のトゲ(コグ)が周囲組織に引っ掛かっていることより、糸の完全摘出は困難となります。

望んでいた効果が得られない

糸リフトはたるんだ組織をずらして引き上げる治療なので、術後の一定期間は効果を感じられても、フェイスリフト(切開リフト)のような大きな変化や持続性は望めません。そのため、糸リフトの効果とその持続性には限界があることを正しく理解する必要性があります。

 

4)形成外科専門医が考える糸リフト

まず、リフトアップ治療を適切に理解する上では、フェイスリフト(切開リフト)手術が根治療法であり、最も効果的であることを知らなければなりません。
フェイスリフト(切開リフト)手術は、皮膚切開を行い、顔のたるみの原因となる皮下組織(SMAS筋膜、リガメントなど)の引き上げ、たるんで余剰となった(余った)皮膚を切除し、たるみ症状を根本的に改善させる外科治療です。
一方、糸リフトは、皮膚切開を行わず、皮膚の外表からの視診、触診、術者の解剖学知識、経験値を頼りに専用の糸を皮下に盲目的に刺入し、たるんだ皮膚、皮下組織を引き上げるプチ整形治療です。
つまり、たるみの原因を解剖構造から根本的に改善させるのではなく、たるんだ組織を一時的にずらして、なかば強引に皮膚表面を引き上げる治療です。さらに、軽度のたるみ症状を適応とする治療であり、あらゆるタイプや重度のたるみ症状に対応できるわけでないことも理解しなければなりません。
このように糸リフト治療は、フェイスリフト(切開リフト)手術のような高度な外科手技を必要としないため、必ずしも解剖学的な知識や外科治療経験が豊富ではない医師であっても、いとも簡単に施術を行ってしまうことができます。

昨今では、「直美(ちょくび)」と呼ばれる、初期研修2年を終えてすぐに美容医療に進んだ、決して臨床経験が十分とされない医師たちのなかで、SNS上で「糸リフトの名医(スペシャリスト)」と自称するプロフィール発信が増えています。
しかし、顔のリフトアップ治療が上手い名医(スペシャリスト)を探すのであれば、糸リフトの名医(スペシャリスト)だけに絞って探すのではなく、フェイスリフト(切開リフト)手術にも豊富な実績があり、両方の治療の適応を見極めることができる知識とスキルを有する医師を探すことが必要です。そのためには、医師の経歴(形成外科専門医、美容外科診療の実績など)確認とカウンセリングをうけて慎重に検討することが必須となります。

私は普段より顔のリフトアップ治療に力を注いでいる形成、美容外科医であり、とりわけフェイスリフト(切開リフト)手術は、自分のライフワークとして積極的に手掛けております。
しかし、患者様の希望や社会的背景を考慮した結果、フェイスリフト(切開リフト)治療ではなく、糸リフト治療をお勧めすることも少なくありません。
当然ながら、フェイスリフト(切開リフト)手術でないと実現できない効果を糸リフト治療に求めることは不可能です。
しかし、私が理想的に思う糸リフトの仕上がりは、いかにフェイスリフト(切開リフト)手術で得られる効果に近づけることができるかと考えています。
そのためには、本来のリフト治療の効果がどうあるべきかの本質と、熟知した顔の解剖学知識に基づき、糸の材質、刺入部位と向き、長さ、本数などを適正に扱いながら、最大限、かつ安全で長期的な効果を引き出せることを心がけております。
そのため、将来的に糸リフトの治療効果の限界を感じ、フェイスリフト(切開リフト)手術へステップアップしたい思ったときに、過去に受けた糸リフト治療がデメリットにならないように、長いビジョンでの治療計画を行っています。

 

MIYAフェイスクリニックは「1番綺麗なあなた!」の実現を目指して、より質の高い施術をご提案します。「糸リフト(スレッドリフト)|切らないフェイスリフト」をお考えの方は、MIYAフェイスクリニックへお気軽にお問い合わせ下さい。
カウンセリングでしっかりと適応を見極め、最良のご提案をさせていただきます。

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切らないフェイスリフト『糸リフト(スレッドリフト)』の症例写真

50代/女性

【VOVリフトの症例写真64】

スレッドリフト VOVリフト 症例
スレッドリフト VOVリフト 症例

 

【VOVリフトの料金】

8本 ¥220,000(税込)
10本 ¥253,000
12本 ¥275,000
1本追加(12本目以降) ¥22,000

 

【VOVリフトのリスクと副作用】

むくみ、腫れ、内出血がありますが、時間が経つと消失します。

本ページを監修した
医師情報

<医師名>

院長 宮里裕

院長 宮里裕

<資格>

  • 医学博士
  • 日本形成外科学会専門医
  • 日本美容外科学会(JSAPS)正会員
  • 医学博士
  • 日本形成外科学会専門医
  • 日本美容外科学会(JSAPS)正会員

<医師の経歴>

1997年
近畿大学医学部 卒業
2003年
近畿大学大学院医学研究科 卒業。同附属病院形成外科(医学部講師)及び麻酔科、他関連病院形成外科(部長)等を経て、美容外科の基礎となる形成外科、麻酔科の診療実績を積み重ねる。
2008年
リッツ美容外科 大阪院
2011年
恵聖会クリニック 心斎橋院院長
2019年2月
MIYAフェイスクリニック 開院

<所属学会情報>